愛蔵のステレオ初期のCDをヘッドホンで聞いた時のことである。
確かに名演奏ではあるが、音に思ったほど奥行きがない。
スピーカを通して聴いてきた時には充分満足していたのに、である。
オケの各楽器の音は明確なのだが位置関係がどこか平板である。
ところが最近の録音のものはヘッドホンを通して聴いても、
とても音場表現が豊かである。 逆にスピーカを通して聴くと、
音が響きすぎてしまうような気がする。
この差はまず録音方式に違いがありそうで、昔はオケの録音といえば、
各パートごとにマイクを立てたマルチ録音が主流だったと言われ、
最近は自然な音場再現のできるワンポイント録音が主流といわれる。
ただこういった方法論の違いを説明することはできても、
何故そう変わってきたかの答えにはならない。
その昔、各メーカーが598とか大型スピーカを競った時代があった。
しかし最近はCDやMDのヘッドホンステレオで音楽を聴くというスタイルが
主流ではないか? 音楽をスピーカーを通して聴くという機会が
めっきり減ったような気がする。
このライフスタイルの変化にあわせて
記録される音も変わってきた、そんな気がする。。。。